2021年冬、TOQUE初のPOP-UPを行った、佐賀・嬉野の和多屋別荘との縁で、同じく嬉野の地で3代にわたりお茶を作っている、田中製茶工場を紹介していただいたことがきっかけです。



田中製茶工場(https://tanaka-tea.com/)は佐賀・嬉野の土地で日々の肥培管理にこだわり、丹精込めて育てた茶葉を高温の蒸気で蒸して揉みながらゆっくり乾かしていく工程で、茶葉のもつポテンシャルを最大限に活かし、爽やかな香りと甘味、旨味を強く引き出したお茶を作られています。



和多屋別荘で、初めて田中製茶工場のお茶を飲んで、あまりの美味しさに感動してしまい、「この縁を何か形に出来ないか?」と思い、今回の企画が始まりました。



服を作る時、どうしても生地の端の部分は使えず、捨ててしまっているのが現状で、その捨てる部分を生かして、再度糸に戻して、服を作るという動きが活発になりつつあります。

お茶も同様で、お茶を飲んだ後の茶葉は捨てられてしまうことが多いのが現状なので、その捨てられてしまう茶葉を生かして、服を染められないかと考えました。


今回、捨てられてしまうお茶の葉を使って生地を染めるために、岐阜県にある創業100年を超える老舗染色工場である㈱艶金(https://www.tsuyakin.co.jp/)に協力をいただきました。

艶金は普段から、捨てられてしまう野菜などを使って生地を染める「のこり染め」という取り組みをされています。



まず田中製茶工場で、お茶を作る際に出た茶葉を集めていただき、乾燥させたものをパッケージにまとめていただき、艶金に送っていただきました。




艶金では届いた茶葉から、お茶の抽出液を作り、最初に「ビーカー」という試し染めの行程を行いました。

小さく切った生地を抽出液から作った染料に浸け、染めた生地がどんな色になるかを確認する作業です。




いくつか作った「ビーカー」から、希望の色を選び、本番の生地を染めていきます。



「のこり染め」は染めムラになりやすいため、下準備として均染剤という薬剤を入れて、生地を馴染ませる工程を十分に行います。

さらに、染めている段階でロープ状になってしまう生地を、染色機を止めて生地をヨコに綺麗に慣らし整える作業も頻繁に行います。



「のこり染め」はソフトハイメリ機という、タオルを染めるために作られた染色機で染めています。

他の常圧染色機よりも、速度もゆっくりでタテにテンションがかからないことが特徴です。


染め上がった生地の色は、抽出した染色液からは想像もつかないような、優しく綺麗な色をしています。


お茶由来の優しい色味と、優しい手触りをご堪能下さい。